ごろねこ倶楽部/まんがの部屋/な行の作家

 ★永井豪★

 1945年生。1967年『目明かしポリ吉』(「ぼくら」)でデビュー。
 私は永井作品をそれほど読んでいない。私にとって、どうしても読みたい作家というわけではない。ただ、初期のデビュー当時のギャグまんがは新鮮に感じて面白かった。どの作品も、主人公が涙を左右に飛ばしながら素っ裸で逃げ回っている、というシーンに笑った。初期の
『剣マン』シリーズや『馬子っこきん太』は徹底的に映画をパロディにしており、『豪ちゃんのふぁんたじい・わらうどバン』は師の石森作品『ジュン』のパロディである。少年まんがの世界にそれまでもパロディ作品はあったと思うが、元ネタを知っていてこそ笑いが倍加する、こうした作品は当時珍しかった。次いで永井は『ハレンチ学園』を描き、そのハレンチ性で話題になる。しかしその系統の『あばしり一家』『けっこう仮面』には相変わらずパロディの面白さが充満していた。また、「少年マガジン」に連載した『キッカイくん』の「別冊少年マガジン」版はオールカラーの連載だったが、その過剰な色使いが私は好きだった。永井が初めてシリアスなSFを描いたのは『鬼−2889の反乱−』だと思うが、これは収拾のつかなくなった失敗作であり、絵も『吸血鬼狩り』と共に西郷虹星のタッチが目立ち、永井らしさがない。永井らしいシリアスな作品は『ススムちゃん大ショック』や「幻想恐怖絵噺」シリーズの『くずれる』まで待たなければならない。その後『デビルマン』『マジンガーZ』などをヒットさせるが、巨大ロボものはアイデアはともかく、過去のヒーローものの上澄みを掬ったようなパロディにすぎず、世間で評価の高い『デビルマン』も展開の失敗は『鬼』の二の舞に思える。だが、そこに永井的な世界観が窺えたのも事実である。私としては、後の『バイオレンス・ジャック(完全版)』が、永井ワールドの集大成的な作品として読み応えがあった。その後の作品は、今のところ読む気がしない。 

 

※画像データ (左から)『ハレンチ学園(1)』(集英社・ジャンプコミックス・1971年15版)、『馬子っこきん太』(秋田書店・サンデーコミックス・1969年初版)、『キッカイくん(1)』(朝日ソノラマ・サンコミックス・1973年初版)、『けっこう仮面(4)』(集英社・ジャンプコミックス・1982年5版)、『永井豪傑作選(1)』(朝日ソノラマ・サンコミックス・1974年初版)、『魔神王ガロン(2)』(KKベストセラーズ・2005年初版)


 ★永島慎二★

 1937年生。1952年『さんしょのピリちゃん』(鶴書房)でデビュー。初期には「永島しんいち」名義の作品もある。一時執筆から離れていた時期もあり、晩年は絵本風の作品を中心に描いていた。2005年没。
 私は貸本屋で「刑事」を借りていたので、永島の
『漫画家残酷物語』シリーズは読んでいたはずである。しかし、ほとんど記憶にない。永島の名前だけは頭に残っていたが、とくに興味を惹かれる作家ではなかった。それが変わったのは、例によって「COM」創刊号に載った『かたみの言葉』からである。雑誌では、絵も新鮮に見えストーリーもシンプルで心に染みた。この「黄色い涙」と名づけられたシリーズは、『漫画家残酷物語』から続くもので、やがて長編『フーテン』も含まれる。『フーテン』は途中でぐだぐだになって中断してしまったが、その系統では『若者たち』がよくまとまった作品で、私は好きである。永島作品はサンコミックスで次々と刊行され、目を離せない作家となった。当時のまんが同人グループの中には永島ファンが多かったが、理由は絵である。永島のペン・タッチには、絵を描く者が憧れる輝きがあった。しかし、ストーリーには次第に夾雑物が入り込み、魅力が失せてくる気がした。純粋に見えていたものが、単調で一面的に見え始めたということだろうか。『サトコは町の子』などの初期作にホッとした感じを受けていたものが、『心の森に花の咲く』などでは厭味に思えるようになった。永島にその自覚があったかどうかはわからないが、次第にストーリーを離れて絵が自立する作品を描くようになっていったと思う。『旅人くん』『銀河鉄道の夜』(原作・宮澤賢治)などで絵を楽しむ境地へと到達したのは、読者として残念でもあり嬉しくもあった。永島は梶原一騎原作の『柔道一直線』『挑戦者AAA』などの少年まんがも描いていた。

※画像データ (左から)『太陽をぶちおとせ!』(東京トップ社・永島慎二劇場第3回・1964年刊)、『サトコは町の子』(翠楊社・グランドコミックス・1978年初版)、『山の章太郎』(「冒険王」年8月号付録)、『愛と死の詩』(朝日ソノラマ・サンコミックス・1968年初版)、『若者たち』(双葉社・アクションコミックス・1973年初版)、『挑戦者AAA(2)』(少年画報社・キングコミックス・1968年初版) 

★長谷邦夫★ 
 1937年生。1960年、『爆発5分前』(若木書房)でデビュー。 
 
※画像データ (左から)『幻術1964』(曙出版・現代忍者シリーズ2)、『忍法帖1964』(曙出版・現代忍者シリーズ4)、『霧隠1964』(曙出版・現代忍者シリーズ6)、『影武者1964』(曙出版・現代忍者シリーズ7)、『鬼神1964』(曙出版・現代忍者シリーズ8)、『亡霊1964』(曙出版・現代忍者シリーズ9)

★ながやす巧★ 

 1949年生。南波健二のアシスタントを経て19歳で独立、20歳のとき、『誓いの旗』(少年サンデー)で週刊誌にデビュー。 
 

※画像データ (左から)『誓いの旗(1)』(オハヨー出版・エース・ファイブ・コミックス・ながやす巧作品集<新装版>・原作・神保史郎・刊行年不明)、『その人は昔』(松山善三原作・講談社・KC・1974年初版)、『愛と誠(16)』(梶原一騎原作・講談社・KC・1976年初版)、『潮騒伝説(3)』(松山善三原作・潮出版社・希望コミックス・1983年初版)、『沙流羅(1)』(大友克洋原作・講談社・1990年初版)、『鉄道員』(浅田次郎原作・講談社・KCDX・1999年初版) 


★二階堂正宏★ 
 1948年生。1968年、双葉社が「週刊漫画アクション」を創刊する際に入社し、石森章太郎などの原稿取りを約3年間担当する。その間に、「文藝春秋漫画読本」に『兵隊さん物語』を描いてデビューする。なお、同作は後に「マンガ少年」にも連載するなど、下掲の同題書によると9誌にもわたって執筆している。 
 
※画像データ (左から)『兵隊さん物語』(朝日ソノラマ・1978年初版)、『足軽さん物語』(朝日ソノラマ・1981年初版)、『極楽町一丁目/嫁姑地獄編』(朝日ソノラマ・2000年第1刷)、『新選組不始末記』(朝日ソノラマ・2003年第1刷)、『ムーさん』(新潮社・2006年刊)、『鬼平生半可帳』(二階堂プロダクション・2002年第1刷) 

 ★西谷祥子★

 1943年生。1961年『ふたごの天使』(「少女クラブ」)でデビュー。何度か別名を使ったこともあるらしい。1980年代の中頃以降、作品を発表していない。
 石森の『マンガ家入門』を読んだときに、西谷が石森らの同人誌を継承する「墨汁二滴」出身のまんが家だと知った。それで西谷作品を読んでみたくなったが、ちょうどマーガレット・コミックスが創刊され、第1回配本に
『マリイ・ルウ』、第2回配本に『レモンとサクランボ』が入っていて読むことができた。面白かった。とくに『レモンとサクランボ』は石坂洋次郎の『青い山脈』にも通じる設定を持ちながら、思春期の少女たちの心の揺れが細かく描かれており、少年まんがとは別の魅力にあふれていた。西谷が一貫して描いていたのは、少女の生き方の模索である。それは男性社会における女性の生き方へと深化していく。今読むと西谷作品の活字密度の高さに驚かずにいられない。それだけ主人公たちの思いに仮託した、あふれ出す西谷の思いが深かったのだろう。ある意味、少女たちの自由度・解放度が高くなるにつれ、西谷作品は読者と乖離していったのかも知れない。私のベストは、やはり『レモンとサクランボ』である。その他『幸せゆきかしら?』『お元気ですか?』『手紙を下さい!』『愛がありますか?』といったセリフ調タイトルの長編群、『花びら日記』と続編の『奈々子の青春』『高円寺あたり』『サラダっ娘』など長編が読み応えがある。当時の少女たちが、おそらく自分たちと重ね合わせたであろう悩みや喜びは、時代は変わっても本質的にはそう変わるものではないと思いたい。 

 
※画像データ (左から)『レモンとサクランボ』(集英社・マーガレットコミックス・1968年初版)、『不良先生(1)』(集英社・セブンティーンコミックス・1973年初版)、『学生たちの道(1)』(朝日ソノラマ・サンコミックス・1973年初版)、『いとこ同盟』(集英社・マーガレット・レインボー・コミックス・1976年初版)、『気がちがい荘の住人達』(白泉社・花とゆめコミックス・1977年初版)、『北斗という名のひと』(オリオン出版・ポケットコミックス・1976年初版) 
topic   西谷祥子所有作品リスト  (※私が所有している作品だけです)
書名 発行年月日 出版社 収録作品 備考
マリイ・ルウ 1968.1.5 集英社 マリイ・ルウ/リンゴの並木道 マーガレットコミックス
レモンとサクランボ 1968.3.31 集英社 レモンとサクランボ マーガレットコミックス
レモンとサクランボ 1998.1.25 創美社 レモンとサクランボ 創美社コミックス
ジルとMr.ライオン 1968.6.20 集英社 心中ジルとMr.ライオン/うるさい妹たち/パリジェンヌ マーガレットコミックス
われら劣等生 1969.6.20 集英社 われら劣等生/平和でいこう!/麻巳のみずうみ マーガレットコミックス
ギャングとお嬢さん 1970.7.20 集英社 ギャングとお嬢さん/ジャッキー!タンゴを踊って マーガレットコミックス
ギャングとお嬢さん 1975.8.10 白泉社 ギャングとお嬢さん/ジャッキー!タンゴを踊って 花とゆめコミックス
白ばら物語 1971.1.20 集英社 白バラ物語/オリビア/いしだたみ マーガレットコミックス
ジュンの結婚 1971.5.20 集英社 ジュンの結婚/黒い瞳のマヤ マーガレットコミックス
こんにちはスザンヌ(1) 1971.11.20 集英社 こんにちはスザンヌ(レモンのような初恋の巻)/エクボと泣きボクロ マーガレットコミックス
こんにちはスザンヌ(2) 1971.12.20 集英社 こんにちはスザンヌ(はじめての口づけの巻)/シークレットな女たち マーガレットコミックス
こんにちはスザンヌ(3) 1972.1.20 集英社 こんにちはスザンヌ(花ひらく愛の巻)/ジュリアーノの朝 マーガレットコミックス
花びら日記(1) 1972.1.10 集英社 花びら日記(アポロとクレオパトラの巻) セブンティーンコミックス
花びら日記(2) 1972.2.10 集英社 花びら日記(ふたりの奈々子の巻) セブンティーンコミックス
花びら日記(3) 1972.3.10 集英社 花びら日記(17歳の誕生日の巻)/カレーライスの味 セブンティーンコミックス
奈々子の青春〈続・花びら日記〉(1) 1972.4.10 集英社 奈々子の青春(試験は0点の巻) セブンティーンコミックス
奈々子の青春〈続・花びら日記〉(2) 1972.5.10 集英社 奈々子の青春(エクボの詩集の巻)/けんか買います! セブンティーンコミックス
あわ雪さん(1) 1972.8.20 集英社 あわ雪さん(夢おおき青春の巻) マーガレットコミックス
あわ雪さん(2) 1972.9.20 集英社 あわ雪さん(うるわしき友情の巻) マーガレットコミックス
お元気ですか?(1) 1972.8.30 集英社 お元気ですか?(生徒会の役員選挙の巻) セブンティーンコミックス
お元気ですか?(2) 1972.11.10 集英社 お元気ですか?(愛されるための条件の巻) セブンティーンコミックス
お元気ですか?(3) 1972.12.10 集英社 お元気ですか?(男が涙を流すときの巻) セブンティーンコミックス
お元気ですか?(4) 1973.1.10 集英社 お元気ですか?(未来をつくるの巻)/高校時代/ミディアムの研究 セブンティーンコミックス
飛んでゆく雲 1973.1.10 集英社 飛んでゆく雲 セブンティーンコミックス
不良先生(1) 1973.10.10 集英社 不良先生(ケンカと恋は両立しないの巻) セブンティーンコミックス
不良先生(2) 1973.11.10 集英社 不良先生(ペンはケンカよりも強しの巻) セブンティーンコミックス
不良先生(2) 1973.11.10 集英社 不良先生(ペンはケンカよりも強しの巻) セブンティーンコミックス
赤背紙カバー
学生たちの道(1) 1973.12.20 朝日ソノラマ 学生たちの道(1) サンコミックス
学生たちの道(2) 1973.12.20 朝日ソノラマ 学生たちの道(2)/パイプの思い出/スキャンダル・ガール サンコミックス
少女の恋 1974.2.20 集英社 少女の恋 マーガレットコミックス
銀色の少女たち 1974.4.10 朝日ソノラマ 銀色の少女たち/踊る人形 サンコミックス
放課後あつまれ! 1974.5.7 朝日ソノラマ 放課後あつまれ! サンコミックス
ジェシカの世界 1974.7.15 朝日ソノラマ ジェシカの世界/ちょっぴりHな物語 サンコミックス
ジェシカの世界 1976.11.30 集英社 ジェシカの世界/ちょっぴりHな物語 集英社漫画文庫
まじめに愛して! 1974.11.12 朝日ソノラマ まじめに愛して サンコミックス
水の子(1) 1975.8.15 朝日ソノラマ 水の子(1) サンコミックス
水の子(2) 1975.8.15 朝日ソノラマ 水の子(2) サンコミックス
おーい海!(1) 1975.12.20 朝日ソノラマ おーい海!(1) サンコミックス
おーい海!(2) 1975.12.20 朝日ソノラマ おーい海!(2) サンコミックス
北斗という名のひと 1976.1.31 オリオン出版 北斗という名のひと ポケットコミックス
オリンポスは笑う 1976.7.25 創美社 オリンポスは笑う/九月になれば/キッスのテーマ マーガレットレインボーコミックス
四人姉妹(1) 1976.7.30 朝日ソノラマ 四人姉妹(1) サンコミックス
四人姉妹(2) 1976.8.20 朝日ソノラマ 四人姉妹(2)/ぼくは風船/殺人学教えます サンコミックス
すみれ咲け咲け(1) 1976.7.30 オリオン出版 すみれ咲け咲け(1) ポケットコミックス
すみれ咲け咲け(2) 1976.9.10 オリオン出版 すみれ咲け咲け(2) ポケットコミックス
すみれ咲け咲け(3) 1976.11.10 オリオン出版 すみれ咲け咲け(3) ポケットコミックス
すみれ咲け咲け(4) 1977.2.10 オリオン出版 すみれ咲け咲け(4) ポケットコミックス
いとこ同盟 1976.11.25 創美社 いとこ同盟 マーガレットレインボーコミックス
とうきび畑で 1976.12.20 白泉社 とうきび畑で/ローマ・雨の日に/雪のトロワ・バレ 花とゆめコミックス
今日子の恋歌(1) 1977.5.25 創美社 今日子の恋歌(泣き笑い今日子の巻)/婚約してます! マーガレットレインボーコミックス
今日子の恋歌(2) 1977.7.25 創美社 今日子の恋歌(赤っ毛のロングヘアの巻)/銀ネコヤナギのゆれる頃 マーガレットレインボーコミックス
気がちがい荘の住人達 1977.6.20 白泉社 気がちがい荘の住人達/プレイガールと呼んでちょうだい/宇宙少女ポピー 花とゆめコミックス
猫絵カバー・バージョン
女が弱いなんて!! 1977.9.20 集英社 女が弱いなんて!!/男と女のお話 マーガレットコミックス
幸福ゆきかしら?(1) 1978.10.20 集英社 幸福ゆきかしら?(幸せ駅へは好きな人と…の巻) マーガレットコミックス
幸福ゆきかしら?(2) 1978.11.20 集英社 幸福ゆきかしら?(どこまでぃついてゆく!の巻) マーガレットコミックス
幸福ゆきかしら?(3) 1978.12.20 集英社 幸福ゆきかしら?(はなれたレールが近づいた!の巻)/花嫁の条件 マーガレットコミックス
麦笛の聞こえる町(1) 1979.2.20 スタジオ・シップ 麦笛の聞こえる町(1) ポケットコミックス
麦笛の聞こえる町(2) 1979.3.20 スタジオ・シップ 麦笛の聞こえる町(2) ポケットコミックス
麦笛の聞こえる町(3) 1979.5.10 スタジオ・シップ 麦笛の聞こえる町(3)/シンパイくんに愛を ポケットコミックス
サラダっ娘(1) 1979.3.10 集英社 サラダっ娘(あなたが大好き!の巻) セブンティーンコミックス
サラダっ娘(2) 1979.4.10 集英社 サラダっ娘(この苦難を耐えさえすれば…の巻) セブンティーンコミックス
サラダっ娘(3) 1979.5.10 集英社 サラダっ娘(あの人だけには負けたくない!の巻) セブンティーンコミックス
サラダっ娘(4) 1979.5.10 集英社 サラダっ娘(生きることが精いっぱい!の巻) セブンティーンコミックス
サラダっ娘(5) 1979.6.10 集英社 サラダっ娘(夢でもいい…さめないで!の巻)/宇宙600年 セブンティーンコミックス
手紙をください!(1) 1979.6.30 集英社 手紙をください!(こんにちはセカンドラブの巻) マーガレットコミックス
手紙をください!(2) 1979.7.30 集英社 手紙をください!(あたしは恋の防波堤??の巻) マーガレットコミックス
手紙をください!(3) 1979.8.30 集英社 手紙をください!(キミははボクひとりだけのもの…の巻) マーガレットコミックス
手紙をください!(4) 1979.9.30 集英社 手紙をください!(ファーストキスはいつのこと ??の巻) マーガレットコミックス
手紙をください!(5) 1979.10.30 集英社 手紙をください!(桜の咲くころになれば…の巻) マーガレットコミックス
手紙をください!(6) 1979.11.30 集英社 手紙をください!(幸せいっぱい門出の巻)/星のフェスティバル マーガレットコミックス
隼別王子の叛乱 1979.11.25 集英社 隼別王子の叛乱(原作・田辺聖子)/王女セピア 集英社漫画文庫
わたしの時 1980.7.25 集英社 わたしの時 集英社漫画文庫
愛がありますか?(1) 1980.10.30 集英社 愛がありますか?(「ケリ」の明日美は元番長!?の巻) マーガレットコミックス
愛がありますか?(2) 1980.11.30 集英社 愛がありますか?(恋のライバルりんごのお不二の巻) マーガレットコミックス?
愛がありますか?(3) 1981.5.30 集英社 愛がありますか?(全国水泳大会で大活躍!の巻) マーガレットコミックス
愛がありますか?(4) 1981.6.30 集英社 愛がありますか?(そしていつかファーストキスの巻) マーガレットコミックス
日の輪 月の輪 1981.11.30 集英社 日の輪 月の輪 マーガレットコミックス
高円寺あたり(1) 1982.1.25 集英社 高円寺あたり(1) 集英社漫画文庫
高円寺あたり(2) 1982.2.25 集英社 高円寺あたり(2) 集英社漫画文庫
高円寺あたり(1) 2002.4.25 双葉社 高円寺あたり(1) 双葉文庫名作シリーズ
高円寺あたり(2) 2002.4.25 双葉社 高円寺あたり(2) 双葉文庫名作シリーズ
HEY☆坊や(1) 1982.5.30 集英社 HEY☆坊や(1) マーガレットコミックス
HEY☆坊や(2) 1982.6.30 集英社 HEY☆坊や(2) マーガレットコミックス
HEY☆坊や(3) 1982.7.30 集英社 HEY☆坊や(3)/ぼくのおばさん マーガレットコミックス
ミルクandオレンジ 1982.9.25 集英社 ミルクandオレンジ 集英社漫画文庫
エンジェル・ロック 1983.3.25 集英社 エンジェル・ロック/走れ!ボナンザ/コタンの風/コントロール・ママ 集英社漫画文庫
書かれなかった手紙 1985.10.14 講談社 書かれなかった手紙/まつり唄よ/とりあえず愛して/過去のこと いまのこと 未来のこと KCミミ
おみなえし 1985.10.15 朝日ソノラマ かたかご/おみなえし/クロッカス/てっせん花/とまれ・よし・すすめ サンコミックス・ストロベリーシリーズ
花びし草 1985.11.25 朝日ソノラマ クレオメ/吾亦紅/花びし草/横浜ストーリーpart1、part2 サンコミックス・ストロベリーシリーズ
花びら日記 2002.10.20 小学館 花びら日記(全) フラワーコミックス・デラックス
続・花びら日記 奈々子の青春 2002.10.20 小学館 続・花びら日記 奈々子の青春(全) フラワーコミックス・デラックス
西谷祥子傑作選@
マリイ・ルウ
2003.9.17 白泉社 マリイ・ルウ/白ばら物語/踊る人形/てっせん花 白泉社文庫
西谷祥子傑作選A
ジェシカの世界
2003.9.17 白泉社 ジェシカの世界/クラス・リングは恋してる/わるい妹たち/鴨もどき 白泉社文庫
西谷祥子傑作選B
レモンとサクランボ
2004.5.19 白泉社 レモンとサクランボ/リンゴの並木道/これくしょん 白泉社文庫
西谷祥子傑作選C
学生たちの道
2004.7.20 白泉社 学生たちの道/おまけマンガ 白泉社文庫
自家製本
飛んでゆく雲 飛んでゆく雲/わが魂の清ければ 切り抜き製本
わるい娘たち わるい娘たち/かれっじ・ブルース/ぼくたちのバラード/ちょっぴりHな物語 切り抜き製本
おみなえし  ※  ※  おみなえし/てっせん花/クレオメ〜風蝶花〜/花びし草/黒にはピンク/美しい男はみんな好き/わたしの春一番/ラストシーンはライムティで/オムレツの誘惑/一月一日に生まれた夢/5月闇蛍とびかい  切り抜き製本 
おんな少女  ※  おんな少女/ペンション“サルビア”に集まれ/危険な昼下がり/花のしたで死にたい/ネコが飼いたくて/ラッコ翔べるか/巡りあわせは風のように/クジラは空に  切り抜き製本 
白鳥の歌  ※  ※  白鳥の歌  切り抜き製本 
わたぼうし  ※  ※  わたぼうし/赤い季節に/おしゃれしませんか/ふたり/風船ひとつ  切り抜き製本 
アンソロジー他
少女SFマンガ競作大全集 1978.11.25 東京三世社 フランソワーズの時間 漫画スーパーギャンブル11月増刊
少女マンガ大全集 1988.9.10 文藝春秋社 どういうわけか愛してる 文春文庫ビジュアル版
雑誌(未収録作品)
月刊ぶ〜け 1979.5.1 集英社 白い花の樹の下で 70P
月刊ぶ〜け 1979.9.1 集英社 夏をわたれば 70P

 ★沼田清★

 1941年生。1960年頃、『手に石』(日の丸文庫「影」掲載)でデビュー。1996年没。
 私は貸本時代の沼田清の絵が好きだった。こういっては失礼だが、とてつもなく巧いアマチュアのような感じがしていた。つまり、絵の巧いアマチュアがさらさらっと描いたようで、きちんと描けばもっと巧く描けそうでいて、そこまでは描かないという感じである。ストーリーも、思わず惹き込まれる導入の作り方は極めて巧い。だが、必ず破綻していた。そこもアマチュア的である。私だけかと思っていたら、みなもと太郎が『お楽しみはこれもなのじゃ』の中で、
『恐怖鉄道』について、「ストーリーがよくわからない」と書いていた(笑)。ミステリーやSFが多く、ミステリアスな導入に惹かれて読み進むと、「なんだ、これは」という展開が必ず待ち受けている。それでも何となく好きで、読んでしまう作家だった。「ごん」や「COM」を経て「少年サンデー」に『遠い谷』を連載したあたりが、少年誌への最初の進出だと思う。読み切り作『あばれ馬海峡』では、カラーページなのに色を塗っていないコマがあって、驚いたものだ。意図だったのか、手抜きだったのか。少年誌に描いた作品数は少なく、すぐに青年誌が中心となるが、雑誌に描いていた作品は単行本化されていないのが残念である。。沼田は競馬好きだったようで、競馬を題材にした作品が多かった。後に『オグリキャップ物語』なども描いている。晩年は、『水滸伝』『平家物語』『シルクロード』などの企画物を手がけることが多かったようだ。私はやはり、貸本時代のミステリーやSFが好きだ。たとえストーリーが破綻していたとしても(笑)。 

 

※画像データ (左から)『世にも不思議な物語・恐怖鉄道』(日の丸文庫・1961年頃刊)、『小さな勇者』(日の丸文庫・1965年頃刊)、『大反乱』(日の丸文庫・1964年頃刊)、『地球二つの物語』(東京トップ社・1968年頃刊)、『罪と罰』(日の丸文庫・1965年頃刊)、『諜報局員CAT(猫)』(日の丸文庫・1966年頃刊)


★野呂新平★ 
 1915年生。2002年没。 
 
※画像データ (左から)『チコちゃん』(集英社「少女ブック」1957年4月号付録)、『まるみちゃん』(集英社・おもしろ漫画文庫・1959年刊)、『星の子』(集英社「少女ブック」1961年9月号付録)、『チビタンこぞう』(集英社「日の丸」1958年1月号付録)、『ひょうたん太閤記』(光文社「少年」1955年10月号付録)、『どんぐりバンザイ』(集英社「おもしろブック」1956年8月号付録) 

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