ごろねこ倶楽部/まんがの部屋/ま行の作家

 ★前谷惟光★

 1917年生。映画会社宣伝部退社後に挿絵画家をしていたが、まんが家としては1951年『火星の八ちゃん』(「少年少女読売」)、『トッピ博士』(寿書房)でデビュー。1974年没。
 名前を自分で書き込むときは「
まえたに☆これみつ」と書いているが、当時、☆を使うのはかなりオシャレである(笑)。
 前谷作品といえば、何といっても
『ロボット三等兵』を代表するロボットものが有名だが、この作家ほどキャラクター主義を通した人はいないのではないか。トッピ博士やロボット、それにトニー谷や『ごくらく紳士』コンビ、『ダイラケ二等兵』コンビなどのキャラクターを使って、あらゆるストーリーを描いてしまうのである。『ロボット三等兵』は最初、寿書房から全12巻の単行本として刊行され、その人気から1958年から4年半にわたって「少年クラブ」に連載し、講談社からは全6巻の単行本が刊行された。その後、ろまん書房から全2巻、虫コミックス全5巻、講談社文庫全3巻、ペップ出版全1巻、アース出版全3巻、マンガショップ全3巻が刊行されている。私は本来の軍隊を舞台にしたものよりも、いろいろな名作・童話・伝記などをロボットが演じる作品が大好きであった。とくに印象に残っているのは「ジキル博士とハイド氏」「ジャックと豆の木」などの題材にした作品である。落語調のセリフにとぼけた間合い、剽軽で愛嬌のあるロボットのキャラクターは本当に面白かった。むしろ現在のほうがより深く味わえると思う。180冊以上刊行されたといわれる前谷の単行本は、長らく読めない状況にあったが、マンガショップの『前谷惟光傑作選』である程度は読めるようになったのが嬉しい。私がリアルタイムで最後に読んだ前谷作品は「月刊別冊少年マガジン」に1969年に短期連載された『ロボット110号』であった。  

 

※画像データ (左から)『ろまん書房版名作まんがロータリーFロボット三等兵(bQ)』(ろまん書房・1965年刊,),/『ロボット三等兵(4)』(虫プロ商事・虫コミックス・1970年7月30日初版)/『ロボット三等兵@』(講談社漫画文庫・1976年6月1日第1刷)/『ロボット三等兵』(ペップ出版・ペップおもしろまんがランド10・1989年10月20日初版)/『漫画名作館・ロボット三等兵(2)』(アース出版局・1995年11月24日初版第1刷)/『貸本版ロボット三等兵(上)』(マンガショップ・2007年8月2日初版第1刷)

前谷惟光の貸本まんが
 
 

 ★牧美也子★

 1935年生。1957年、『母恋ワルツ』(東光堂)でデビュー。1960年代には松本零士(夫君)とM/Mプロとして合作作品もある。
 私が少女まんが誌を初めて見た頃、牧はすでに女性の少女まんが家としてはトップにいた。多くの巻頭カラーや付録が牧作品であった。人形のように可愛らしい主人公の少女は、まさしく「少女まんが」の代表であった。ストーリー的には私がそれほど面白がるものではなかったが、少女まんがの定番を読むような気持ちで読んでいた。その頃の作品は
『マキの口笛』ぐらいしか単行本化されておらず、きちんと再読できないのが残念である。牧は1960年代の後半には少女まんがからレディース・コミックへと移行し、その分野の嚆矢となったと思う。しかし、ほとんど私の目には触れなくなってしまった。『星座の女』『緋紋の女』などの作品を描いていたことを知っていたが、長いこと読む機会を得なかった。牧作品に再び出会ったのは『源氏物語』のまんが化作品からである。その時代考証の正確さと原作に忠実でありながらときに大胆に脚色している巧さは、私の知る限りの『源氏物語』まんが化作品の中では随一である。以後、牧のレディース・コミックを見つけては読んでいる。それにしても、昔の少女まんがの復刻版を刊行してほしいと願っている。 

※画像データ (左から)『マキの口笛(上)』(講談社・講談社漫画文庫・1977年初版)、『ひとりぼっち』(「なかよし」1964年4月号掲載時の扉絵)、『虹にねがいを』(「りぼん」1965年連載第2回の扉絵)、『緋紋の女(1)』(朝日ソノラマ・サンコミックス・1975年初版)、『神戸異人館』(主婦の友社・ロマンコミック自選全集・1978年初版)、『源氏物語(10)』(小学館・1991年初版) 


 ★真崎・守★

 1941年生。貸本誌『街』の新人賞に『雨の白い平行線』『暗い静かな夜』が入選してデビュー。当時、みやわき心太郎と入選を競っていたという。当時の名は「もりまさき」であった。その後、虫プロに入社し、「峠あかね」名義でまんが評論などを書いていたが、1968年にまんが家として独立する。なお、ペン・ネームは初め「真崎守」であったが、最も作品を描いていた頃は「真崎・守」となり、選集刊行時には「真崎守」に戻している。
 私が初めて読んだ真崎作品は、
『ナガレ無頼・地獄のどぶ鼠』(「COM」1968年5月号付録「ぐら・こん」所収)である。そのときは本来同人誌に発表するはずの作品と記されていたこともあり、峠あかねが趣味で描いているのだろうと思っていたが、当時としては斬新なコマ割りと独特の雰囲気が魅力的だった。それ以降、真崎作品を目にする機会が多くなったが、かっちりきっちりとした絵と構成、工夫を凝らしたコマ割り、地口の多いセリフによるリズム感など、妙にはまった。ちょうど背伸びをしたい私たちの年代に、悪い先輩の誘惑のような匂いがあったのだ。真崎作品には青春もの、時代劇、ウエスタン、SFなどあらゆるジャンルの作品があるが、ジャンルを超えて真崎ブランドの刻印がついていた。そして作品のテーマとは関係なく、真崎作品は70年安保の政治の季節とシンクロしてしまったような気もする。学生運動が急速に熱を失っていったように真崎作品は時勢を失っていった。少なくとも私は、成長して悪い先輩とは手を切るように(笑)次第に真崎作品から遠ざかってしまった。好きな作品は多いが、やはり一番は当時思春期をリアルに描いていた『ジロがゆく』のシリーズだろう。まんが家生活10周年に全20巻の選集をブロンズ社から刊行した後、作品を見なくなったが、1993年に『老子』を描き下ろした。懐かしい絵ではあったが、線はずいぶんと柔らかくなっていた。 

 
※画像データ (左から)『燃えてスッ飛べ』(東京トップ社・永島慎二劇場4・原作:永島慎二・構成・絵:もりまさき・1966年刊)、『地獄はどこだ!』(東考社・1970年刊)、『はみだし野郎の挽歌』(三崎書房・シリーズ現代まんがの挑戦・1971年初版)、『ジロがゆく(1)』(三崎書房・シリーズ現代まんがの挑戦・1972年4版)、『ながれ者の系譜・第一部/股旅編』(青林堂・現代漫画家自選シリーズ・1973年初版)、『エデン「の戦士(T)』(ブロンズ社・真崎守選集14・1978年初版) 

 ★益子かつみ★

 1924年生。1951年、『かなりや姫』でデビュー。1971年没。
 益子かつみといえば、私にとっては
『快球Xあらわる!!』である。きんらん社版の単行本は全4巻ということだが、すべてを収録していたわけではなく、虫コミ版とペップ版では内容のダブリはない。「少年サンデー」版と学年誌版とを合わせた作品の全貌もよくわからない。しかし、とにかくこの作品は面白かった。今思えば、『ドラえもん』パターンで、後の世代が『ドラえもん』に熱中するのと同じ理由なのだろうが、『快球X…』は『ドラえもん』ほどパターン化せず、一話一話に新鮮な驚きがあった。ペップ版に一部が併録されている『さいころコロ助』も有名な作品だが、リアルタイムでは読んだことがない。残念ながら『白星くん』『青空くん』『日本少年』などのシリアスものも当時は読んだことがなかった。まして、少女まんがは描いていたことさえ知らなかった。今、ポツリポツリと旧作を読んでいるが、とにかく達者でありながら、随所に今でも新鮮さを感じさせる絵が魅力的である。本来ならば、益子最大のヒット作ともいえる『怪獣ブースカ』が私の年代に合うのだが、なぜかあまり読んだ記憶がない。当時すでに幼稚に思っていたからか、TV企画ものということで益子らしさを感じなかったからだろうか。虫コミ版『快球X…』の刊行は1971年8月30日付けで、実際にはそのひと月ほど前に刊行されたと思うが、これを買ったときに「7月13日脳溢血で死去」という記載があって驚いたのを覚えている。おそらく虫コミ版の編集作業とカバー裏の「益子かつみある日ある時」が最後の仕事になったのだろう。 

 

※画像データ (左から)『まんが忠臣蔵』(少年画報社・「少年画報」1955年12月号付録)、『虹のかなたに』(集英社・「りぼん」1959年5月号付録)、『快球Xあらわる!!』(虫プロ・虫コミックス・1971年初版)、『こんちやーすボン太郎』(宏文堂・刊行年不明)、『日本少年(2)栄光の建設』(宏文堂・刊行年不明)、『鉄拳涙あり』(宏文堂出版・刊行年不明)


 ★松久由宇★
 1949年生。1972年、「劇画セクション」に「クイーン・墓村」名義で発表した『夢幻機』がストーリー作品のデビュー作。その後、「墓堀人、磨湖丈一、柳遼太」と名を変えて「松久由宇」となったが、他に「松久壽仁、松久鷹人、鷹羽遥」名義の作品がある。 
 
※画像データ (左から)『スター・ロード』(久保書店・1980年刊)、『スカイ・ロード』(久保書店・ワールドコミックス・1980年刊)、『哀愁荒野(1)』(原作・梶原一騎・集英社・ヤングジャンプコミックス・1980年第1刷)、『危険なジル(1)』(原作・工藤かずや・リイド社・SPコミックス・1984年刊)、『風の戦士』(東京三世社・マイコミックス・1987年初版)、『ハイエナの夜』(原作・夢枕獏・三和出版・サンワコミックス・2001年初版) 

★松本大洋★

 1967年生。(コメント予定) 
 

※画像データ (左から)『ストレート(1)』(講談社・モーニングKC・1989年初版)、『ZERO(1)』(小学館・ビッグスピリッツコミックス・1991年初版)、『青い春』(小学館・ビッグスピリッツコミックス・1993年初版)、『鉄コン筋クリート(1)』(小学館・ビッグスピリッツコミックススペシャル・1997年11刷)、『ピンポン(4)』(小学館・ビッグスピリッツコミックススペシャル・1997年2刷)、『竹光侍(1)』(永福一成原作・小学館・ビッグスピリッツコミックススペシャル・2007年初版)


 ★松本零士★

 1938年生。1954年「漫画少年」1954年2月号の長編漫画新人王に『蜜蜂の冒険』で入選してデビュー。そのときは本名の「松本晟」だったが、後に「松本あきら」と名をひらがなに変更。少女まんがを描いていた頃には牧美也子(夫人)とM/Mプロとしての合作も多い。「松本零士」名になったのは1960年代の後半だと思うが、はっきりとした時期は不明。
 私が最初に読んだ松本作品が何なのかは覚えていないが、
『忍法十番勝負(三番勝負)』を読んだときには既知の作家であったから、それ以前の作品である。おそらく『電光オズマ』だと思うが、少女まんがであったかもしれない。少女まんがで最も覚えているのは『エスの太陽』だが、動物が登場する作品をよく見ていた記憶がある。60年代の末頃には、『光速エスパー』『セクサロイド』と「COM」に連載していた『四次元世界』などの『…世界』シリーズは好きな作品だった。松本の描く宇宙空間は、ただ綺麗なだけでなく神秘的な雰囲気も漂わせていた。世間的なヒット作としては70年代になってからの『男おいどん』など汚い独身男が四畳半で暮らすシリーズや『宇宙戦艦ヤマト』に代表される宇宙ものだろう。私はそれらも一応読んではいたものの、それほど好きというわけではなかった。それまでのSFメカを一気に古めかしいものへとしてしまったメカの描写は特筆すべきだと思うが、松本の長編作品にストーリーはあってもドラマを感じることがなかったのだ。どちらかというと、アイデア・ストーリーのようなSF短編を好んで読んでいた。だが、比較的最近、『戦場まんがシリーズ』などを読み、味わいのあるドラマを描いていたことを再認識した。とはいえ、やはり松本の一番の魅力は絵と、その色使いである。

 

※画像データ (左から)『蜜蜂の冒険』(名著刊行会・初版復刻日本名作漫画館〔SF編〕第二部B・1981年刊)、『銀の谷のマリア』(翠楊社・グランドコミックス・1979年初版)、『電光オズマ(2)』(虫プロ商事・虫コミックス・1971年初版)、『光速エスパー(1)』(朝日ソノラマ・)、『大不倫伝』(朝日ソノラマ・サンコミックス・1985年初版)、『セクサロイド』(日本文芸社・漫画ゴラクコミックス・1970年刊)


★松森正★ 

 1947年生。(コメント予定) 
 

※画像データ (左から)『地獄裁判』(小池一雄原作・少年画報社・ヒットコミックス・1971年初版)、『木曜日のリカ』(小池一雄原作・少年画報社・ヒットコミックス・1972年初版)、『餓狼の森』(ひばり書房・スーパーコミックス・1976年刊)、『恐怖への招待』(北河正郎共著・双葉社・アクションコミックス・1978年初版)、『幽霊列車』(赤川次郎原作・文藝春秋社・文春コミックス・1996年初版)、『湯けむりスナイパー(3)』(実業之日本社・マンサンコミックス・2005年2版) 


★三木一楽★

 1923年生。(コメント予定) 
 

※画像データ (左から)『宇宙戦争』(H・G・ウエルズ原作・集英社・おもしろ漫画文庫56・1956年刊)、『源為朝』(東京漫画出版社・伝記漫画文庫6・1954年刊)、『ふしぎなフラフープ』(小学館「小学三年生」年度不明2月号付録)、『宇宙魔人』(小学館「小学五年生」1957年4月号付録)、『恐怖の銀仮面』(集英社「日の丸」1958年1月号付録)、『海王博士の秘密』 


★御厨さと美★ 
 1948年生。 
 
※画像データ (左から)『ケンタウロスの伝説(2)』(集英社・1982年第5刷)、『ノーラの箱舟』(奇想天外社・1979年初版)、『闇の伝説』(朝日ソノラマ・1980年初版)、『黄金結社』(双葉社・1981年初版)、『裂けた旅券(1)』(小学館・1981年初版)、『惑星ギャラガ』(双葉社・1984年初版) 

 ★水木しげる★
 1922年生。1957年『ロケットマン』(兎月書房)でデビュー。初期には「東眞一郎・水木洋子」名義の作品があることが知られているが、他に文章を書くときなどには、本名の「武良茂・武良しげる」名を使ったり、「都田そう平・関谷すすむ・米替富夫・戦記屋三平・なんでも屋三平・萩原治・猿飛佐一・堀田弘・武取いさむ」名を使って、文章・まんが・イラストなどを書いていた。2015年没。
 水木しげるの生み出したキャラクター作品としては、何といっても
『墓場鬼太郎』『悪魔くん』『河童の三平』がある。三作とも貸本版と複数の雑誌版があり、私も全作読んだかどうかは自信がない。『墓場鬼太郎』と『悪魔くん』は何といっても貸本版の印象が強い。私が最も好きだったのは『悪魔くん』で、子供の頃行きつけの床屋に置いてあったため、何度も繰り返して読んだ。悪魔くんの家庭教師として訪れた男がイモリ男になってしまう導入は、子供心に不気味に感じた。貸本版は売れなかったためにストーリーを端折って終わらせているが、これを後に描き直したのが『悪魔くん千年王国』で、不気味さは緩和されているものの、完成度の高い作品となった。鬼太郎も貸本版が好きだが、「少年マガジン」に連載されていた初期の雑誌版(のちに『ゲゲゲの鬼太郎』と改題)はリアルタイムで読んでいたので懐かしい。この頃の鬼太郎には絵もストーリーもパワーが漲っていた気がする。『河童の三平』の貸本版は復刻されて初めて読んだ。子供の頃、他の二作に比べてインパクトが弱かったのだと思う。だが、私自身が大人になると、雑誌版(ぼくら版・少年サンデー版)の『カッパの三平』のノスタルジックな味わいが好きになった。短篇にもいろいろと好きな作品は多いが、風の又三郎パターンの『テレビくん』『鬼太郎夜話』のエピソードを独立させた『地獄の水』とが、子供の頃読んで強く印象に残っている。大人になってから、『新鮮組風雲録(星をつかみそこねる男)』(のち『近藤勇』に改題)や『ヒットラー』などの伝記もの、『敗走記』『白い旗』などの戦記ものを読み始め、そちらの面白さにようやく気づいたところである。 
 

※画像データ (左から)『妖怪百物語』(水木プロ・1972年刊)、『墓場鬼太郎・怪奇一番勝負』(小学館クリエイティブ・2010年復刻)、『悪魔くん(1)』(小学館クリエイティブ・2010年復刻)、『河童の三平(1)』(小学館クリエイティブ・2010年復刻)、『猫姫様』(東考堂ホームラン文庫)、『新選組風雲録』(新人物往来社・1978年初版)


 ★水野英子★
 1939年生。1954年『赤っ毛小馬(ポニー)』(「少女クラブ」)でデビュー。石森章太郎、赤塚不二夫との合作で「U・マイア」というペンネームを使ったこともある。
 私が水野作品をいつ頃から読み始めたかは記憶にないが、石森と合作をしていたことがあると聞いて注目したのかも知れない。あるいは、その前から少女誌の中では質の違う「男性好みの」絵を描いていたからかも知れない。正直なところ、
『銀の花びら』『星のたてごと』の頃は読み通すのがちょっとつらい。『ファイヤー』は読み応えもあり、好きな作品だが、それ以後の水野の絵は見るのがつらい。私が好きなのは、『赤毛のスカーレット』『ハニーハニーのすてきな冒険』『こんにちは先生(ハロー・ドク)』『ブロードウェイの星』あたりの作品である。ようするにハリウッドの女優主演映画を思わせるラブ・コメや成長ドラマで、絵とストーリーがぴったりとマッチしていた。この頃は短篇にも『すてきなコーラ』『セシリア』『グラナダの聖母』『エーデルワイス』など好きな作品が多い。そういえば、「COM」に掲載した『旅』という短篇のラストに、下山する男の眼下に町のイルミネーションが見えるシーンがあったが、こうしたシーンは実際の水野の絵を超えて印象に残っている。 
 
※画像データ (左から)『星のファンタジー』(朝日ソノラマ・サンコミックス・1968年初版)、『すてきなコーラ』(集英社・マーガレットコミックス・1969年7版)、『ハニーハニーのすてきな冒険(前編)』(「別冊りぼん」1968年春の号付録)、『白いトロイカ(1)』(白泉社・花とゆめコミックス・1976年2版)、『グラナダの聖母』(朝日ソノラマ・サンミリオンコミックス・1971年初版)、『ファイヤー!(4)』(朝日ソノラマ・サンコミックス・1973年初版) 

★皆川亮二★ 
 1964年生。1988年、『HEAVEN』が小学館新人コミック大賞に入選して「週刊少年サンデー」でデビュー。 
 
※画像データ(左から)『SPRIGGAN/スプリガン(5)』(小学館・1993年第1刷)、『KYO[キョウ]』(小学館・1996第1刷)、『ARMS[アームズ](3)』(小学館・1998年第1刷)、『D−LIVE!!
[ドライブ](1)』(小学館・2003年第1刷)、『PEACEMAKER[ピースメーカー](1)』(集英社・2008年第1刷)、『ADAMAS[アダマス](1)』(講談社・2008年第1刷)
 

 ★湊谷夢吉★

 1950年生。1978年『惜夏記』(「夜行」)で商業誌デビュー。同人誌時代はいろいろとペンネームを使っていた。1988年没。
 私が湊谷作品を読んだのは、「ばく」の創刊号に梶井純が劇画状況を書いた文章の中で、水木しげる・平田弘史・かわぐちかいじの3人と並記していたからだ。その記事には湊谷の
『魔都の群盲』の一コマを引用していて、その作品を読みたくなったのである。ここに収められた短編群は、昭和戦前期の日本や大陸を舞台に実際にはなかった世界を描いているが、確かな描写力といい、レトロ感といい、私を魅了した。『マルクウ兵器始末』は、当時刊行されたことを知らなかったが、結局この2冊だけが湊谷存命中に刊行された作品集である。晩年の作品は没後刊行の『虹龍異聞』に収録され、前谷のロボットものをリスペクトした『ブリキの蚕』が収録されている。私の一番好きな作品である。後にアスペクトからこの3冊を再編集した全3巻の、またチクマ秀版社から全2巻の作品集が刊行された。未完の作品数編を残して急逝した湊谷の活躍は、まだこれから始まるところであったと思うと、残念としかいいようがない。 

 
※画像データ (左から)『魔都の群盲』(北冬書房・1984年初版)、『マルクウ兵器始末』(北冬書房・1986年初版)、『虹龍異聞』(北冬書房・1988年初版)、『虹龍異聞』(アスペクト・湊谷夢吉作品集T・1997年初版)、『魔都の群盲』(アスペクト・湊谷夢吉作品集U・1997年刊)、『ブリキの蚕』(アスペクト・湊谷夢吉作品集V・1997年初版) 

★みなふじ進★ 
 生年、経歴不詳。1957年、「おもしろブック」夏休み増刊号の『さけぶ鉄人』がデビュー作らしい。なつ漫太郎氏の調査によると、以後、1962年3月に終了した『宇宙レンジャー』が最後の作品で、全部で20作品を確認できるとのこと。まんが家生活は5年足らずで終えたのか、あるいは名前を変えたのかは不明。 
 
※画像データ (左から)『走れスーパー13号』(「おもしろブック」1958年3月号付録)、『恐怖の午後8時』(「小学五年生」1958年6月号付録)、『恐怖の操縦者』(「漫画王」1958年11月号付録)、『進めジェット君』(「小学三年生」1959年7月号付録)、『怪物スーパー・ドルパ』(「小学三年生」1960年1月号付録)、『宇宙レンジャー』(「たのしい三年生」1961年9月号) 

★三原順★

 1952年生。1995年没。(コメント予定) 
 

※画像データ (左から)『われらはみだしっ子』(白泉社・花とゆめコミックス・1979年17版)、『ラスト・ショー』(白泉社・花とゆめコミックス・1982年9刷)、『ロングアゴー』(白泉社・花とゆめコミックス・1983年2刷)、『SONS(7)』(白泉社・1990年初版)、『ビリーの森ジョディの樹(2)』(主婦と生活社・ミッシィコミックスDX・1995年初版)、『] Day(エックス・デー)』(白泉社・1985年初版) 


★宮腰義勝★
 1943年生。手塚治虫、横山光輝のアシスタントを経て独立する。アシスタント時代の1962年に「東邦プロダクション」名義で描いた『死神小僧』(全5巻)がデビュー作と思われる。以後、「塚本光治」の名を使っていたが、手塚治虫と鈴木光明の名から借用、合成して作ったペンネームである。1964年に横山光輝原作の『鋼鉄人間シグマ』で雑誌連載デビューを果たし、1965年の『宇宙少年ソラン』から、本名の「宮腰義勝」名を使うようになる。2005年没。 
 
※画像データ (左から)『野望を絶つ』(宏文堂・1964年刊)、『忍法根来五人衆』(宏文堂・1963年刊)、『孫悟空』(現代芸術社・別冊現代コミクス1967年5月号)、『宇宙少年ソラン(1)』(朝日ソノラマ・サンワイドコミックス・1985年初版)、『鋼鉄人間シグマ(2)』(サン出版・コミックペット異色名作シリーズ・1981年刊)、『元禄太平記(上)』(フレーベル館・ナンバーワンブックス・1975年初版) 

 ★みやはら啓一★

 1944年生。1964年頃、『影』(日の丸文庫)に作品を発表してデビューしたらしい。
 私が貸本で読んでいた頃、みやはら作品は地味であまり印象になかった。だが、子供の私がそのときは読み過ごしていても、数年経つとじわじわっと読み直したいという気持ちが強くなった。基本的にマジメなメロドラマで、どこか琴線に触れるようなストーリー作りに好感を持てる。映画のカメラ・アングルを意識したようなコマ運びも特徴である。雑誌に移行したあとも、絵とストーリー作りのマジメさは変わらなかったが、明るいタッチが感じられるようになった。その頃の作品はほとんど単行本化されていないのが残念だが、1972年に自主出版した
『おおわれら三人+ワン』『不良少女グラフティ』と改題して収録した『出発!青春記』から、その片鱗を窺うことができる。1980年以降になると、作家自身の趣味である釣りと麻雀を題材にした作品ばかりになり、私の興味は今ひとつになった。そんな中で花井寛原作の『とっても医院』は好きな作品である。 

 

※画像データ (左から)『太陽への行進』(東京トップ社・みやはら啓一シリーズ4・1965年刊)、『雪子に春がやってくる』(東京トップ社・みやはら啓一シリーズ9・1966年刊)、『悲しき少年ジュリアン』(東京トップ社・みやはら啓一シリーズ10・1966年頃刊)、『掌の誕生』(東京トップ社・みやはら啓一シリーズ13・1966年頃刊)、『おおわれら三人+ワン』(ヒロ書房・1972年第1刷)、『とっても医院(1)』(小学館・ビッグコミックス・花井寛原作・1988年第1刷)


 ★宮谷一彦★

 1945年生。1967年、『ねむりにつくとき』(「COM」5月号)が月例新人入選作となってデビュー。
 「COM」の最初期にデビューした新人作家では、岡田史子と宮谷一彦が圧倒的なインパクトを持っていた。最初のこのふたりがあまりにも強烈な印象だったために、その後輩出した新人作家の影が薄いほどである。私は、とくに宮谷作品を気にしていたわけではないが、すぐに他誌にも作品を発表し始めた宮谷はデビュー直後から新人としては別格に思えた。
『セブンティーン』『おとうと』などで絵は一段と巧く(といってもまだ巧すぎず)なり、長編の断片を思わせるストーリーは、気分的な共感を誘った。だが、『ライクアローリングストーン』の連載になると、おそらく熱狂的なファンは倍増しただろうが、私は醒めることになる。当時の「COM」には、ベテラン作家が熟達の腕を、新人作家が斬新な作風を見せる場という趣があり、新人の先頭に立つ宮谷は、作家としての自我まで剥き出して勝負しているような感があった。先駆となる表現方法といい作品と作家との距離感といい、読者と時代を共有するパワーに溢れていたが、それがかえって時代を超えた作品の自立性を失わせてしまったと今にして思う。私はむしろ少年誌に描いていた「青春群像」シリーズのほうが好きだった。70年代前半、宮谷の作品発表誌は主に「ヤングコミック」と「プレイコミック」が多かったと思うが、その初期に描いた短編『逃亡者』が私のベストである。政治的なテーマが入った『日本境界線』や、ノスタルジックな匂いのする『抱きしめたい』なども好きだが、このあたりの作品は初期五木寛之の作風にも似て、描きすぎていないのが私の嗜好に合うのだろう。作者の志向と読者である私の嗜好の違いは仕方のないことだが、時折宮谷に冠せられる過剰とか過激といった作風は、絵については歓迎するが、ストーリーにおいては私の好みではない。その境界線は微妙で説明しづらいが、『人魚伝説』は好きな作品である。 

 

※画像データ (左から)『性蝕記』(虫プロ商事・「COM」増刊号・1900年刊)、『俺たちの季節』(三崎書房・NOWコミックス・シリーズ現代まんがの挑戦E・1971年初版)、『ジャンピンジャックフラッシュ』(三崎書房・NOWコミックス・シリーズ現代まんがの挑戦G・1972年初版)、『性紀末伏魔考』(青林堂・現代漫画家自選シリーズ・22・1973年初版)、『人魚伝説(下)』(ブロンズ社・1980年初版)、『孔雀風琴<第一部>』(けいせい出版・1983年刊) 


★宮脇明子★ 

 1958年生。(コメント予定) 
 

※画像データ (左から)『金と銀のカノン(1)』(集英社・セブンティーンコミックス・1986年初版)、『水晶宮の夜』(集英社・セブンティーンコミックス・1987年初版)、『夢見るように眠りたい』(集英社・セブンティーンコミックス・1989年初版)、『人魚伝説(1)』(集英社・マーガレットコミックス・1993年初版)、『運命の恋人(1)』(集英社・ヤングユーコミックスコラースシリーズ・1995年初版)、『名探偵保健室のオバさん(1)』(集英社・マーガレットコミックスワイド版・1996年第1刷) 


 ★みやわき心太郎★

 1943年生。1959年貸本誌「街」の新人コンクールに『顔』『兄妹』『尼ケ崎家の女中』『石ころ』などの作品で立て続けに入選してデビュー。2010年没。
 私は貸本時代のみやわき作品はあまり記憶していない。最初に作家名を意識したのは「COM」である。貸本時代から描き続けていた「ハート・コレクション」シリーズを数編発表していた。かなり生真面目なストーリー作りと丁寧な絵が好きだった。貸本時代の作品は中野書店(駒絵工房)から刊行された
『私の愛するおばかさん』と、『青春オタンコナス』に数編ずつ収録されている。「COM」に発表した『あたたかい朝』と「トップ・コミック」に発表した『花嫁』『風花』などが、このシリーズの完成形であろう。その後「月刊少年マガジン」に『はつ恋アルバム』を連載するが、残念なことに少年誌への移行は難しかったようで、あまり見かけなくなってしまう。その後、『親さがし捨吉!』などは読んでいるが、みやわきの、おそらく一番のヒット作『レイプマン』は読んだことがない。

 

※画像データ (左から)『青春オタンコナス』(ヒロ書房・スターコミックス・1969年刊行)、『男のさけび』(東京トップ社・青春残酷詩1・刊行年不明)、『その顔だいすき』(東京トップ社・ハートコレクション1・刊行年不明)、『初恋さん今日は』(東京トップ社・ハートコレクション2・刊行年不明)、『風花』(主婦の友社・ロマンコミック自選全集・1978年初版)、『ハートコレクション・花嫁』(朝日ソノラマ・サンコミックス)



★椋陽児★ 
 1928年生。1960年代にSM雑誌「裏窓」への投稿を契機に編集部に就職。「椋陽児」名でイラスト、「豊中夢夫」名で小説を発表する。その後、フリーとなり、SMイラストを描くが、70年代から80年代にかけては、まんがも発表していた。2001年没。 
 
※画像データ (左から)『きつねの花嫁』(ソフトマジック・2000年初版)、『見知らぬ客』(ソフトマジック・2000年初版)、『淫靡邸の美少女』(ソフトマジック・2001年初版)、『幻のハーレム』(ソフトマジック・2001年初版)、『牝狐の夜道』(マガジンファイブ・2003年初版)、『縄の仕置人』(マガジンファイブ・2004年初版) 

★陸奥A子★ 
 1954年生。1972年、「りぼん」秋の増刊号の『獅子座うまれのあなたさま』でデビュー。 
 
※画像データ (左から)『たそがれ時に見つけたの』(集英社・1977年第12版)、『すこしだけ片想い』(集英社・1979年第1刷)、『こんぺい荘のフランソワ』(集英社・1982年第1刷)、『流れ星パラダイス』(集英社・1987年第1刷)、『空の国のあなたへ』(集英社・1998年第1刷)、『シャーベットはあげない』(集英社・1999年第1刷) 

★村上もとか★ 
 1951年生。1970年、「週刊少年ジャンプ」に『燃えて走れ』(原作・岩崎呉夫)を連載してデビュー。 
 
※画像データ (左から)『熱風の虎(1)』(集英社・1983年第8刷)、『六三四の剣(4)』(小学館・1982年第1刷)、『風を抜け!(2)』(小学館・1986年第1刷)、『獣剣伝説』(小学館・1988年第1刷)、『龍−RON−(9)』(小学館・1994年第1刷)、『ミコ・ヒミコ(1)』(小学館・1992年第1刷) 

★村野守美★ 
 1941年生。1960年、「少年」夏の増刊号の『弾丸ロンキー』でデビュー。その後、虫プロに入社してアニメ製作に携わりながら、まんがを発表する。2011年没。 
 
※画像データ (左から)『ほえろボボ(第一部)』(翠楊社・1978年初版)、『トランペットボーイ』(主婦の友社・ロマンコミック自選全集・1978年初版)、『ニューヨークの神様』(主婦の友社・ロマンコミック自選全集・1978年初版)、『三四六』(鳩の森書房・1978年初版)、『白球の詩』(大都社・1978年初版)、『オオカミ王・ロボ』(集英社・コミック版シートン動物記・1989年第1刷) 

★望月あきら★ 

 1937年生。(コメント予定) 
 

※画像データ (左から)『カンナの星』(佐藤プロ・もっちゃんシリーズ12・刊行年不明)、『それだけがお願いなの…ママ』(佐藤プロ・モッチャンシリーズ13・刊行年不明)、『ころんだお嬢さん』(佐藤プロ・花文庫19・刊行年不明)、『サインはV!(別巻1)』(講談社・KCフレンドシリーズ・1970年初版)、『すきすきビッキ先生』(集英社・マーガレットコミックス・1968年初版)、『ゆうひが丘の総理大臣(2)』(秋田書店・少年チャンピオンコミックス・1977年初版) 


 ★望月三起也★

 1938年生。1960年『特ダネを追え』(「少年クラブ」)でデビュー。作品によって「M(マイク)・ハスラー、牧英三郎、ムッシュ・ストライカー」のペンネームを使ったこともある。2016年没。
 私は子供の頃、望月のバタ臭い絵が苦手であった。で、食わず嫌いでいたのだが、小学生のとき、あまりまんがを読まない友人が
『秘密探偵JA』だけには熱中しているのを見て、読んでみたら嵌まってしまった。奇抜なアクションや小道具の使い方などの面白さは癖になる。『最前線』も、当時の他の戦記まんがとは違うリアルさがあった。ちなみに、初版には「二世部隊物語」というサブタイトルも巻数表示もない。何といっても傑作なのは『ワイルド7』で、ハリウッド映画でも未だに描けないようなアイデアに満ちたアクション・シーンが満載である。『ケネディ騎士団』も人気作だが、私は『日の丸陣太』『突撃ラーメン』『ジャパッシュ』など異色の題材に取り組んだ作品が好きである。望月はその時々の面白さを重視してストーリーを作っているようで矛盾する面もあるが、力業で読ませてしまう力量を持っている。また、『ビタミンI』『うるとらSHE』など、お色気ギャグ作品の絵の魅力も特筆すべきだろう。 

 

※画像データ (左から)『秘密探偵JA(1)』(少年画報社・ヒットコミックス・1968年4版)、『最前線』(少年画報社・ヒットコミックス・1967年初版)、『ワイルド7(1)』(少年画報社・ヒットコミックス・1980年重版)、『ケネディ騎士団(1)』(朝日ソノラマ・サンコミックス・1970年4版)、『日の丸陣太(1)』(朝日ソノラマ・サンコミックス・1968年初版)、『ビタミンT(上)』(大都社・ハードコミックス・1974年初版) 


 ★望月峯太郎★

 1964年生。1985年、『フールズ・メイト』(「ヤング・マガジン」2号)がちばてつや賞優秀新人賞を受賞してデビュー。2008年発表の『東京怪童』から「望月ミネタロウ」となった。
 私が望月作品を読み始めたときは、すでに
『座敷女』までが刊行されていた。以前、映画の『バタアシ金魚』を見て面白かったので、そのうち原作も読もうと思っていたのだが、なかなか機会がなかった。ある夏、仕事で地方へ行っていた私は、ホテルで暇を持て余し、望月作品が古本屋に並んでいるのを見つけて『バタアシ金魚』から『座敷女』までの作品をすべて買い込んできたのだった。ただし、そのときは『お茶の間』の3巻だけがなく、それを見つけるのにそれから半年ぐらいかかってしまった。『バタアシ金魚』のギャグとしか思えないキャラクターで、青春ストーリーの王道を描く望月の腕前は並々ではないと感心した。その続編の『お茶の間』は蛇足の気もするが、つまらなくはない。私が最も好きなのは『バイクメ〜〜ン』で、テンション高く突っ走る独自の世界が心地よい。何よりも映画的表現をパロディ化した描写が面白い。『鮫肌男と桃尻女』『ドラゴン・ヘッド』も映画化されたが、望月作品には実写映像にしてみたいという魅力が、画面に溢れている。絵としては『座敷女』から写実的傾向が強まり、『ドラゴン・ヘッド』に至っているが、それは作品世界にリアリティが必要だったためと思いたい。その2作が世間的評価は高いようだが、私には望月の本来の持ち味とは違う気がする。でも、佳作であることは間違いない。次の『万祝』は、また独自の世界に戻った作品に思えたが、海賊を題材にした冒険ロマンのはずがテンションが低く見え、以後、作者は迷走しているようだ。 

 

※画像データ (左から)『バタアシ金魚(5)』(講談社・ヤンマガKCスペシャル・1993年7刷)、『バイクメ〜〜ン(3)』(講談社・ヤンマガKCスペシャル・1990年初版)、『お茶の間(2)』(講談社・ミスターマガジンKC・1993年7刷)、『鮫肌男と桃尻女』(講談社・ミスターマガジンKC・1994年初版)、『座敷女』(講談社・ヤンマガKCデラックス・1995年5刷)、『ドラゴンヘッド(1)』(講談社・ヤンマガKC・1995第1刷) 



★本宮ひろ志★ 
 1947年生。1965年、貸本アンソロジー誌「きみとぼく」(日の丸文庫)の『遠い島影』でデビュー。そのときは本名の「本宮博」名義であった。 
 
※画像データ (左から)『男一匹ガキ大将(19)』(集英社・1973年初版)、『硬派銀次郎(7)』(集英社・1978年初版)、『真田十勇士(3)』(集英社・1975年初版)、『エロの白鷹(1)』(集英社・1979年第7刷)、『天地を喰らう(7)』(集英社・1985年第1刷)、『万年雪のみえる家(1)』(集英社・1994年第1刷) 

★森田拳次★

 1939年生。1957年、単行本『拳銃都市』(中村書店)でデビュー。初めは本名の「森田繁」を使っていたが、後に「拳次」に改名した。「芝丈二」名義の作品もある。(コメント予定) 
 

※画像データ (左から)『丸出だめ夫(1)』(講談社・KCコミックス・1976年初版)、『ズーズーC(1)』(曙出版・刊行年不明)、『密偵トンマ』(秋田書店「冒険王」1968年6月号付録)、『ポパイ』(少年画報社「少年画報」1962年8月号付録)、『神さま仏さま笑って救って』(青年書館・1987年刊)、『マンガぼくの満州(下巻)』(あゆみ出版・1999年第1刷) 


 ★森雅之★
 1957年生。1976年、『写真物語』でデビュー。 
 
※画像データ (左から)『散歩しながらうたう唄』(ふゅーじょんぷろだくと・1987第3刷)、『耳の散歩』(朝日ソノラマ・1998年第1刷)、『mf(メゾフォルテ)』(ふゅーじょんぷろだくと・1996年初版)、『ペッパーミント物語(上)』(ふゅーじょんぷろだくと・2004年初版)、『惑星物語』(河出書房新社・1991年初版)、『追伸』(バジリコ株式会社・2004年第1刷) 

 ★諸星大二郎★

 1949年生。1970年『ジュン子・恐喝』(「COM」12月号月例新人賞)でデビュー。その作品では諸星義影」名義であった。だが、その前に5・6月合併号で『硬貨を入れてからボタンを押して下さい』が第三席に選ばれたときはすでに「諸星大二郎」というペンネームを使っていた。その後、青年誌で『不安の立像』などの短編を発表していたが、1974年に『生物都市』で「少年ジャンプ」の第七回手塚賞を受賞し、知名度が高まった。
 私は『ジュン子・恐喝』を見て汚い絵だと思い、『生物都市』はJ・G・バラードの『結晶世界』のアイデアを流用していると思っていた。つまり諸星にあまりいい印象を抱いていなかったのである。しかし、
『妖怪ハンター』『マッドメン』は、汚い絵がいかにも作品世界と合っており、次々と描かれるアイデア・ストーリーには感嘆しないわけにはいかなかった。とくに『暗黒神話』『孔子暗黒伝』の頃には諸星の絵とストーリーにはまってしまっていた。日本の神話や中国の奇書を換骨奪胎した物語は面白く、汚いと思っていた絵も何と魅力的に見えてきたことか。「西遊記」を素材にしたまんがは多いが、『西遊妖猿伝』ほど知的興味を惹かれる作品を他には知らない。何を題材にしても諸星作品にはおどろおどろしいトワイライト・ゾーンが描かれていたが、そこにはつねにユーモアが潜んでいた。『栞と紙魚子』のシリーズはユーモアを前面に出して、最も諸星らしい作品といえるかも知れない。 

 
※画像データ (左から)『アダムの肋骨』(奇想天外社・奇想天外コミックス・1978年初版)、『夢みる機械』(朝日ソノラマ・サンコミックス・1978年初版)、『妖怪ハンター』(集英社・ジャンプスーパーコミックス・1979年3版)、『コンプレックス・シティ』(双葉社・アクションコミックス・1986年7刷)、『砂の巨人』(朝日ソノラマ・デュオセレクション・1984年初版)、『西遊妖猿伝(1)』(潮出版・希望コミックス・1998年初版) 
諸星大二郎
暗黒神話 1977.2.5 創美社 畜生の巻/阿修羅の巻/餓鬼の巻/地獄の巻/人間の巻/天の巻 ジャンプスーパーコミックス
夢見る機械 1978.6.30 朝日ソノラマ 夢見る機械/浸食惑星/奇妙なレストラン/ティラノサウルス号の生還/コッシー譚/ど次元世界物語/地下鉄を降りて/ぼくの日記帳/猫パニック サンコミックス
妖怪ハンター 1978.7.30 創美社 妖怪ハンター(第1話・黒い探求者/第2話・赤いくちびる/第3話・生命の木/第4話・闇の中の仮面の顔/第5話・死人帰り)/生物都市 ジャンプスーパーコミックス
アダムの肋骨 1978.9.15 奇想天外社 貞操号の遭難/アダムの肋骨/男たちの風景/不安の立像/真夜中のプシケー/礎/肉色の誕生/袋の中 奇想天外コミックス
アダムの肋骨 1982.10.15 創美社 アダムの肋骨/貞操号の遭難/男たちの風景/詔命/不安の立像/真夜中のプシケー/袋の中/肉色の誕生 ジャンプスーパーコミックス
孔子暗黒伝(1) 1978.9.30 創美社 赤気編(桓たいの難の巻/仏陀入滅の巻/狂接輿歌いて過ぐの巻/精霊の村の巻) ジャンプスーパーコミックス
孔子暗黒伝(2) 1978.11.30 創美社 東夷編(時の御柱の巻)/失楽園(地獄篇/天堂篇) ジャンプスーパーコミックス
孔子暗黒伝 1988.5.15 創美社 桓たいの難/仏陀入滅/狂接輿歌いて過ぐ/精霊の村/孔子大いに怪力乱神を語る/時の御柱/知識の甘き果実 ジャンプスーパーエース
徐福伝説 1979.3.30 創美社 徐福伝説/マッドメン/鳥が森に帰る時/マンハッタンの黒船 ジャンプスーパーコミックス
コンプレックス・シティ 1980.11.20 双葉社 コンプレックス・シティ/鯖イバル/アリゲーター/ブラック・マジック・ウーマン/真夜中の会合/人をくった話/遠い国から/砂漠の真ン中に/客船セント・ピーター号上の昼食会/海の中/ヨシコちゃんと首たち/ふしぎなナプキン/むかし死んだ男/ジュン子・恐喝 アクションコミックス
マッドメン・シリーズ@
オンゴロの仮面
1981.1.15 秋田書店 マッドメン/ペイ・バック/オンゴロの仮面/森からの脱出/森のマリア/カーゴの時代 少年チャンピオンコミックス
マッドメン・シリーズA
大いなる復活
1982.4.20 秋田書店 天国の鳥/黒い森のナミテ/変身の森/大いなる復活 少年チャンピオンコミックス
完全版マッドメン 1991.7.24 筑摩書房 マッドメン/天国の鳥/鳥が森に帰る時/ペイ・バック/オンゴロの仮面/森からの脱出/森のマリア/カーゴの時代/黒い森のナミテ/変身の森/大いなる復活 ちくま文庫
マッドメン@ 創美社 ジャンプスーパーエース
マッドメンA大いなる復活 2000.11.7 創美社 マッドメン(天国の鳥/黒い森のナミテ/変身の森/大いなる復活)/鯖イバル/ダオナン ジャンプスーパーエース
地獄の戦士 1981.3.25 集英社 地獄の戦士/商社の赤い花/子供の遊び/ユニコーン狩り/復讐クラブ/桃源記 ヤングジャンプコミックス
子供の王国 1984.8.15 集英社 子供の王国(1・いたずら/2・オニごっこ/戦争ごっこ)/食事の時間/広告の町/感情のある風景/ダオナン/ラストマジック/会社の幽霊/王の死/オー氏の旅行(蜃気楼・あんなところに…・遭難・雨に降られて・砂漠から草原へ・サバンナ・森・林・帰宅) ジャンプコミックスデラックス
砂の巨人 1984.10.30 朝日ソノラマ ロトパゴイの難船/砂の巨人 デュオ・セレクション
失楽園 1988.5.15 創美社 失楽園(地獄篇・天堂篇)/アダムの肋骨/男たちの風景/貞操号の遭難/生物都市/詔命/マンハッタンの黒船 ジャンプスーパーエース
海竜祭の夜−妖怪ハンター− 1988.7.15 創美社 稗田礼二郎のフィールド・ノートより(海竜祭の夜/ヒトニグサ/黒い探求者/赤い唇/生命の木/幻の木/花咲爺論序説/闇の中の仮面の顔)/肉色の誕生 ジャンプスーパーエース
黄泉からの声−妖怪ハンター− 1994.7.24 集英社 稗田礼二郎のフィールド・ノートより(うつぼ舟の女/蟻地獄/黄泉からの声・第一章井戸のまわりで/第二章黄泉からの声) ヤンジャンコミックス
六福神−妖怪ハンター− 1998.12.16 集英社 稗田礼二郎のフィールド・ノートより(産女の来る夜/海より来るもの/鏡島/六福神/帰還/淵の女 ウルトラヤンジャンコミックス
諸怪志異(1)異界録 1989.6.19 双葉社 犬士/異界録/妖鯉/幽山秘記/鬼城/小人怪/魔婦/三呆誤計/花仙境/毛家の怪/連理樹 アクションコミックス
諸怪志異(2)壺中天 1991.3.27 双葉社 壺中天/盗娘子/山都/邪仙/巫蠱/眼光娘娘/狗屠王/封禅/篭中児/三山図/天開眼 アクションコミックス
諸怪志異(3)鬼市 1991.11.29 双葉社 鬼市/羽化庵の来訪者/石の中の女/ちょう鬼/空園の戦い/艮嶽の竜/推背図/小玉/天后/鬼弾 アクションコミックス
諸怪志異(4)燕見鬼 2005.11.12 双葉社 万年楼/鶏鳴村の襲撃/破山剣/霊山/土中の怪/麗卿 アクションコミックス
諸怪志異・第一集・伝奇編 2011.1.30 光文社 幽山秘記/異界録/小人怪/三呆誤計/毛家の怪/壺中天/山都/巫蠱/封禅/三山図/狗屠王/鮫人/桃源記 光文社コミック叢書SIGNAL
諸怪志異・第二集・阿鬼編 2011.3.30 光文社 犬士/妖鯉/鬼城/魔婦/花仙境/連理樹/盗娘子/邪仙/眼光娘娘/篭中児/ちょう鬼/天開眼/土中の怪/麗卿 光文社コミック叢書SIGNAL
諸怪志異・第三集・燕見鬼編 2011.8.20 光文社 鬼市/羽化庵の来訪者/石の中の女/空園の戦い/艮嶽の竜/推背図/小玉/天后/鬼弾/万年楼/鶏鳴村の襲撃/破山剣/霊山/再び万年楼へ 光文社コミック叢書SIGNAL
無面目・太公望伝 1989.8.20 潮出版社 無面目(一〜四)/太公望伝(第1章〜第3章) 希望コミックス
ぼくとフリオと校定校庭で 1991.8.19 双葉社 方舟が来た日/難破船/鎮守の森/ぼくとフリオと校庭で/沼の子供/流砂/黒石島殺人事件/城/蒼い群れ/影の街 アクションコミックス
海神記(1) 1992.3.31 潮出版社 海神の巻(第1章・彷徨/第2章・隼人/第3章・常世/第4章・伊都) 希望コミックス
海神記(2) 1993.3.10 潮出版社 筒之男之巻(第1章・神懸かり/第2章・東進/第3章・穴門/第4章・荒振る神) 希望コミックス
海神記(3) 1994.6.30 潮出版社 阿加流比賣之巻(第1章・豊玉姫/第2章・嵐/第3章・一柱騰宮/第4章・阿加流比賣) 希望コミックス
不安の立像 1993.5.15 創美社 不安の立像/子供の遊び/復讐クラブ/海の中/ユニコーン狩り/真夜中のプシケー/袋の中/会社の幽霊/子供の王国 ジャンプスーパーエース
夢みる機械 1993.8.9 創美社 商社の赤い花/食事の時間/夢みる機械/猫パニック/地下鉄を降りて…/遠い国から/感情のある風景/地獄の戦士 ジャンプスーパーエース
天崩れ落つる日 1997.2.9 創美社 PART1ゼピッタの気ままな旅(天崩れ落つる日/コンプレックス・シティ/広告の町/わたしは快になりたい)/PART2怒々山博士の学問への情熱(ど次元世界物語=ど次元くん改題/逆立猿人/怪談竜の足跡/陽はまた昇る=扁虫類太陽目改題)/PART3シマ男とその他の風変わりな人たち(シマ男の逆襲/コルク栓のある死体/郵便ポストはなぜ赤い/シマ男の復活/辛口怪談/毒を食らわば−麒麟料理のおいしい食べ方−/奇妙なレストラン/真夜中の会合/客船セント・ピーター号上の昼食会/4コマごっこ/アリゲーター) ジャンプスーパーエース
西遊妖猿伝・巻之九 1995.12.28 双葉社 大唐篇・黄風大王の章(風の一〜風の六) アクションコミックス
西遊妖猿伝(1)花果山之巻 1998.3.30 潮出版社 序・花果山の章(妖の一〜四)/第一部・大唐篇・五行山の章(乱の一〜三) 希望コミックス
西遊妖猿伝(2)五行山之巻 1998.5.6 潮出版社 第一部・大唐篇・五行山の章(乱の四〜十) 希望コミックス
西遊妖猿伝(3)金角銀角之巻  1998.6.30 潮出版社 第一部・大唐篇・五行山の章(乱の十一〜十五)/玄武門の章(変の一) 希望コミックス
西遊妖猿伝(4)なた太子之巻 1998.9.30 潮出版社 第一部・大唐篇・玄武門の章(変の二〜八) 希望コミックス
西遊妖猿伝(5)大鬧天宮之巻 1998.11.30 潮出版社 第一部・大唐篇・玄武門の章(変の九・十)/鬧天の章(鬧の一〜五) 希望コミックス
西遊妖猿伝(6)七仙姑之巻 1999.1.30 潮出版社 第一部・大唐篇・鬧天の章(鬧の六〜八)/盤糸嶺の章(怪の一〜四) 希望コミックス
西遊妖猿伝(7)百眼道人之巻 1999.2.27 潮出版社 第一部・大唐篇・盤糸嶺の章(怪の五〜十) 希望コミックス
西遊妖猿伝(8)紫金鈴之巻 1999.3.31 潮出版社 第一部・大唐篇・観音院の章(追の一〜六)/黄風大王の章(風の一・二) 希望コミックス
西遊妖猿伝(9)黄風大王之巻 1999.4.30 潮出版社 第一部・大唐篇・黄風大王の章(風の三〜八) 希望コミックス
西遊妖猿伝(10)人参果之巻 1999.5.31 潮出版社 第一部・大唐篇・黄風大王の章(九・十)/第二部・河西回廊篇・人参果の章(仙の一〜四) 希望コミックス
西遊妖猿伝(11)与世同君之巻 1999.6.30 潮出版社 第二部・河西回廊篇・人参果の章(五〜九)/ろく得城の章(屍の一) 希望コミックス
西遊妖猿伝(12)白骨夫人之巻 1999.7.31 潮出版社 第二部・河西回廊篇・ろく得城の章(屍の二〜七) 希望コミックス
西遊妖猿伝(13)析易居士之巻 1999.9.30 潮出版社 第二部・河西回廊篇・火井鎮の章(巫の一〜六) 希望コミックス
西遊妖猿伝(14)紅孩児之巻 1999.11.30 潮出版社 第二部・河西回廊篇・火井鎮の章(巫の七・八)/巫蠱の章(蠱の一〜三) 希望コミックス
西遊妖猿伝(15)金蚕蠱之巻 2000.1.31 潮出版社 第二部・河西回廊篇・巫蠱の章(蠱の四〜九) 希望コミックス
西遊妖猿伝(16)羅刹女之巻 2000.3.31 潮出版社 第二部・河西回廊篇・玉門関の章(出の一〜六) 希望コミックス
西遊妖猿伝・西域篇(1) 2009.6.23 講談社 流沙河の章 モーニングKC
西遊妖猿伝・西域篇(2) 2010.6.23 講談社 粟特城の章 モーニングKC
西遊妖猿伝・西域篇(3) 2011.5.23 講談社 承前/毒敵山の章 モーニングKC
西遊妖猿伝・西域篇(4)  2012.8.23  講談社  承前/サソリ女の章  モーニングKC 
西遊妖猿伝・西域篇(5)  2014.3.20  講談社  承前/石人原の章  モーニングKC 
西遊妖猿伝・西域篇(6)  2015.4.23  講談社  承前/西遊妖猿伝異聞・逆旅奇談  モーニングKC 
栞と紙魚子の生首事件 1996.9.25 朝日ソノラマ 生首事件/自殺館/桜の花の満開の下/ためらい坂/殺人者の蔵書印/ボリスの獲物/それぞれの悪夢/クトルーちゃん/ヨグの逆襲/ゲッコウカゲムシ 眠れぬ夜の奇妙な話コミックス
栞と紙魚子の青い馬 1998.5.30 朝日ソノラマ 本を読む幽霊/青い馬/おじいちゃんと遊ぼう/雪の日の同窓会/足跡追って/黄昏の胃之頭公園/空き地の家/頸山のお化け鳥居/ラビリンス 眠れぬ夜の奇妙な話コミックス
栞と紙魚子の殺戮詩集 2000.1.30 朝日ソノラマ 魔書アッカバッカ/頸山の怪病院/殺戮詩集/ペットの散歩/長い廊下/きとらのストーカー日記/ゼノ奥さん/頸山城妖姫録 眠れぬ夜の奇妙な話コミックス
栞と紙魚子の夜の魚 2001.8.30 朝日ソノラマ 雑貨の戦争/迷惑な侵入者/本の魚/古本地獄屋敷/見知らぬ街で/顔・他/本の魚2/夜の魚 眠れぬ夜の奇妙な話コミックス
栞と紙魚子何かが街にやって来る 2004.2.25 朝日ソノラマ 烏賊井さんの逡巡/犬魔の秘宝/ゼノ奥さんのお茶/井戸の中歌詠む魚/魔術/何かが街にやって来る 眠れぬ夜の奇妙な話コミックス
栞と紙魚子の百物語 2008.6.30 朝日新聞社 妖怪司書/栞と紙魚子物怪録/弁財天怒る!/モモタローの逆襲/百物語/クダ騒動/天気雨 眠れぬ夜の奇妙な花コミックス
新装版 栞と紙魚子(1)  2014.11.30  朝日新聞出版  生首事件/自殺館/桜の花の満開の下/ためらい坂/殺人者の蔵書印/ボリスの獲物/それぞれの悪夢/クトルーちゃん/ヨグの逆襲/ゲッコウカゲムシ/本を読む幽霊/青い馬/おじいちゃんと遊ぼう/雪の日の同窓会/足跡追って/黄昏の胃之頭公園/その後の生首事件  nemuki+コミックス 
新装版 栞と紙魚子(2)  2014.12.30  朝日新聞出版  空き地の家/頸山のお化け鳥居/ラビリンス/魔書アッカバッカ/頸山の怪病院/殺戮詩集/ペットの散歩/長い廊下/きとらのストーカー日記/ゼノ奥さん/迷惑な侵入者/頸山城妖姫録/加奈の失踪  nemuki+コミックス 
新装版 栞と紙魚子(3)  2015.1.30  朝日新聞出版 雑貨の戦争/本の魚/古本地獄屋敷/見知らぬ街で/顔・他/本の魚2/夜の魚/烏賊井さんの逡巡/犬魔の秘宝/何かが街にやって来る/イカの怪  nemuki+コミックス 
新装版 栞と紙魚子(4) 2015.2.28  朝日新聞出版  ゼノ奥さんのお茶/井戸の中歌詠む魚/魔術/妖怪司書/栞と紙魚子物怪録/弁財天怒る!/モモタローの逆襲/百物語/クダ騒動/天気雨@〜B/寝つきいいキツネ  nemuki+コミックス 
夢の木の下で 1998.7.23 マガジンハウス T(夢の木の下で/遠い国から・第一信/遠い国から・追伸・カオカオ様が通る/第三信・ナルム山紀行/第四信・荒れ地にて)/U(壁男PART1/PART2/PART3/鰯の埋葬) マグコミックス
汝、神になれ鬼になれ
自選短編集T
2001.1.24 集英社 第1章・人、神になりしこと、また鬼になりしこと(生命の木/六福神/鎮守の森/復讐クラブ)/第2章・奇怪な事件、起こりしこと(海竜祭の夜/毛家の怪/生首事件/闇の客人)/第3章・もの、人になりしこと(沼の子供/子供の遊び/逆立猿人/夢みる機械) ヤングジャンプ愛蔵版
彼方より
自選短編集U
2001.3.24 集英社 第1章・彼方より(生物都市/海の中/天神さま)/第2章・彼方へ(ぼくとフリオと校庭で/ど次元世界物語/ヨシコちゃんと首たち/桃源記)/第3章・遠い世界(男たちの風景/カオカオ様が通る/砂の巨人) ヤングジャンプ愛蔵版
碁娘伝 2001.10.25 潮出版社 第1話・碁娘伝/第2話・碁娘後伝/第3話・碁娘翅鳥剣/第4話・棋盤山 希望コミックス
私家版鳥類図譜 2003.3.20 講談社 第1羽・鳥を売る男/第2羽・鳥探偵スリーパー/第3羽・鵬の墜落/第4羽・塔に飛ぶ鳥/第5羽・本牟智和気/第6羽・鳥を見た モーニングKCDX
私家版魚類図譜 2007.3.23 講談社 第1尾・深海人魚姫/第2尾・鮫人/第3尾・魚が来た!/第4尾・魚の学校/第5尾・魚の夢を見る男/第6尾・深海に還る/第7尾・ネタウナギ モーニングKCDX
稗田のモノ語り・妖怪ハンター
魔障ケ岳
2005.11.4 講談社 序章・魔障ケ岳/1章・魔に遭った男/2章・神を連れた男/3章・苧環の男/4章・名を付けなかった男/終章・再び魔障ケ岳へ KCDX
グリムのような物語・トゥルーデおばさん 2006.2.28 朝日ソノラマ Gの日記/トゥルーデおばさん/夏の庭と冬の庭/赤ずきん/鉄のハインリヒまたは蛙の王様/いばら姫/ブレーメンの楽隊/ラプンツェル 眠れぬ夜の奇妙な話コミックス
グリムのような物語・スノウホワイト 2006.11.30 東京創元社 七匹の子やぎ/奇妙なおよばれ/漁師とおかみさん/スノウホワイト/小ねずみと小鳥と焼きソーセージ/ラプンツェル/コルベス様/めんどりはなぜ死んだ/カラバ侯爵/藁と炭とそら豆/とりかえっ子の話/金の鍵 自作解題付き
未来歳時記/バイオの黙示録 2008.7.23 集英社 野菜畑/幕間劇1・難民/養鶏場/幕間劇2・サトル1/案山子/幕間劇3・花/百鬼夜行/幕間劇4・サトル2/シンジュク埠頭/幕間劇5・サトル3/風が吹くとき ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ
巨人譚 2008.12.15 光文社 第一部・巨人譚(ギルガメシュの物語/ミノスの牡牛/ロトパゴイの難船/砂の巨人)/第二部・阿嫦/星山記 光文社コミック叢書SIGNAL
闇の鶯 2009.4.23 講談社 それは時には少女となりて/描き損じのある妖怪絵巻/人魚の記憶/闇の鶯/涸れ川 KCDX
諸星大二郎ナンセンスギャグ漫画集・珍の巻 2010.3.14 ジャイブ ど次元世界物語/逆立猿人/怪談龍の足跡/怒々山博士聖書を掘る/陽はまた昇る/蒼ざめた機械/猫六先生執筆録/総務課の猫/ネット妖怪天国ニッポン/硬貨を入れてからボタンを押して下さい/無題
諸星大二郎ナンセンスギャグ漫画集・妙の巻 2010.3.14 ジャイブ 奇妙なレストラン/真夜中の会合/客船セント・ピーター号上の昼食会/禍れんだあ!/ある災害/人をくった物語/珈琲店漂流記/シマ男の逆襲/コルク栓のある死体/郵便ポストはなぜ赤い/シマ男の復活/コッシー譚/ふしぎなナプキン/星に願いを/屋根の上の恋/4コマごっこ/BUS STOP・他/オー氏の旅行/アリゲーター/毒を食らわば/辛口怪談/砂漠の真ン中に
諸星大二郎特選集・第1集
男たちの風景 
2013.11.4  小学館  彼方へ/アダムの肋骨/男たちの風景/貞操号の遭難/商社の赤い花/感情のある風景/生物都市/食事の時間/失楽園/眠る男の夢を見る男は夢の中で生きているのか?  ビッグコミックススペシャル 
諸星大二郎特選集・第2集
子供の情景
 
2013.12.4  小学館 彼方より/子供の王国/夢見る機械/猫パニック/地下鉄を降りて/マンハッタンの黒船/地獄の戦士/クーリング・オフ  ビッグコミックススペシャル 
諸星大二郎特選集・第3集
遠い世界
 
2014.1.1  小学館  連鎖/遠い国から[第1信]/遠い国から[第2信]カオカオ様が通る/遠い国から[第3信]ナルム山紀行/遠い国から[第4信]荒れ地にて/[追伸]夢の木の下で/ユニコーン狩り/海の中/ヨシコちゃんと首たち/ブラック・マジック・ウーマン/鯖イバル/ダオナン/繁殖  ビッグコミックススペシャル 
諸星大二郎特選集・第4集
蒼の群像
 
2015.3.4  小学館  飢餓の予感/沼の子供/子供の遊び/影の街/不安の立像/復讐クラブ/真夜中のプシケー/袋の中/詔命/鰯の埋葬/蒼い群れ/飢餓の季節  ビッグコミックススペシャル 
瓜子姫の夜シンデレラの朝  2013.12.30  朝日新聞出版  瓜子姫とアマンジャク/見るなの座敷/シンデレラの沓/悪魔の煤けた相棒/竹青  nemukiコミックス 
妖怪ハンター稗田の生徒たち(1)
夢見村にて 
2014.2.24  集英社  夢見村にて−薫の民俗学レポート−/悪魚の海(前・後編)  ヤングジャンプコミックス
ウルトラ 
あもくん  2015.3.30  角川書店  ことろの森/あもくん/呼び声/ドアを閉める/猫ドア/手形/深夜番組/帰り道/啓蟄/雲の横顔/雨/覗く人/幽霊見物/茜空の女/また、あもくん/エンガチョ切った!/見下ろす女/鳥居の先/ゆびさき怪談/ベッドサイドストーリー  幽コミックス 
無面目  2015.11.1  潮出版社  無面目/鵬の墜落/?日輪を射る  諸星大二郎
スペシャルセレクション1 
アンソロジー
怪奇幻想ホラーマンガ傑作選 1989.8.10 文藝春秋社 不安の立像 文春文庫ビジュアル版
妖怪マンガ恐怖読本 1990.7.10 文藝春秋社 袋の中 文春文庫ビジュアル版
傑作マンガ選怖い話 1993.8.10 文藝春秋社 地下鉄を降りて… 文春文庫ビジュアル版
猫本NEKO−MOTO 2006.4.21 講談社 猫六先生執筆録 KCDX
猫本2 NEKO−MOTO NYA 2008.4.23 講談社 総務課の猫 KCDX
コミック幽 2007.6.23 メディアファクトリー ことろの森/あもくん/呼び声/ドアを閉める/猫ドア 怪談マンガアンソロジー
ビッグコミック創刊45周年
天才たちの競演(1)
 
2014.3.5  小学館 闇綱祭り  ビッグコミックススペシャル 
小説・他
キョウコのキョウは恐怖の恐 2004.11.20 講談社 狂犬/秘仏/貘/鶏小屋のある家/濁流 小説集
蜘蛛の糸は必ず切れる 2007.9.10 講談社 船を待つ/いないはずの彼女/同窓会の夜/蜘蛛の糸は必ず切れる 小説集
不熟1970−2012  2012.10.30  河出書房新社  (全140点のイラスト)  画集 
雑誌(単行本未収録作品のみ)
COMICトム特別編集増刊 1990.7.2 潮出版社 海神記・第一部・海神之巻 (単行本とは若干異なる)
COM・ぱふ・AERACOMIC・少年少女SFマンガ競作大全集・少女マンガミステリー競作大全集 硬貨を入れてからボタンを押して下さい(13頁中2頁のみ掲載)/昔死んだ男/空気のような…/方舟が来た日・難破船・未確認飛行物体(などのカラー版)及び、カラー版ショートショート
文藝別冊・総特集・諸星大二郎 2011.11.30 河出書房新社 恐るべき丘/他 KAWADE夢ムック
文藝別冊・総特集・山上たつひこ  2016.6.30  河出書房新社  平成の光る風  KAWADE夢ムック 

★モンキーパンチ★ 
 1937年生。1965年、「漫画ストーリー」の4コマナンセンス『プレイボーイ入門』でデビュー。初期には本名の「加藤一彦」を使っていた。(コメント予定) 
 
※画像データ (左から)『摩訶男』(日本文芸社・漫画ゴラクコミックス・1973年刊)、『ルパン三世(1)』(双葉社・パワァコミックス・1974年初版)、『パンドラ』(双葉社・パワァコミックス・1976年初版)、『シャム猫』(双葉社・パワァコミックス・1976年初版)、『ルパン小僧(2)』(双葉社・パワァコミックス・1977年初版)、『時間エージェント』(双葉社・パワァコミックス・1979年初版)

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